アドエビス計測の基本!「パラメータ」「タグ」「Cookie」の役割とは

1.はじめに
前回まででは「アドエビスが何のためのツールか」という全体像を、そして前回のカリキュラム「クロスデバイス/ブラウザ計測」では、ユーザーがデバイスを変えても同一人物として紐づけ、正確な効果測定を行う仕組みについて解説しました。
本学習では、そのCookieと連携し、正確なデータ計測を支えるための「パラメータ」と「タグ」による計測の仕組みについて具体的に解説していきます。
アドエビスでの計測ロジックを理解することで、万が一数値が計測されない時にも原因の切り分けがスムーズになり、正確な計測環境の整備が行えます。
1-1.この学習でのゴール
- パラメータが「広告の目印」になる仕組みを理解する。
- 「共通タグ」と「コンバージョンタグ」が、サイト内でどのような役割を果たすか説明できる。
- コンバージョン計測の2つの手法(URL指定/ページID指定)の特性を理解し、自社に最適な方を選択できる。
1-2.こんな方にオススメ
- 広告入稿時に「なぜURLに文字列を追加する必要があるのか」を知りたい方。
- 自社のサイト構成に合わせた最適な計測方法を判断したい方。
- 「設定したはずなのに計測されない」というトラブルを自力で解決したい方。
2.アドエビスの計測ロジック
アドエビスの計測は、「パラメータ」「タグ」「Cookie」の3つが連携することで成り立っています。ユーザーが広告をクリックしてからコンバージョンに至るまで、データがどのように連携されるのかを見ていきましょう。

2-1.パラメータの役割:広告ごとの「名札」
パラメータとは、広告のリンク先URLの末尾に付与する特定の文字列のことです。アドエビスでは主に「 ?argument=&dmai=」 という形式を使用します。
これは、ユーザーが広告をクリックした瞬間に「どの媒体の、どの広告から来たか」を識別するための名札のような役割を果たします。
実務での重要ポイント
パラメータをリンク先に設定していても、自社サイトのランディングページ(LP)へ遷移する際のリダイレクト処理等で、このパラメータの文字列が消えてしまう(引き継がれない)ことがあります。パラメータが消えると、アドエビスは「どの広告からの流入か」を判断できなくなり、自然検索などとして処理されてしまうため注意が必要です。
2-2.タグの役割:サイト内の「センサー」
タグは、Webサイト内に設置する目印であり、ユーザーの動きを記録するセンサーの役割を果たします。
アドエビスにおける主要なタグは以下の2つです。
- 共通タグ:
サイト内の全ページに設置します。ページが読み込まれると発火し、「誰が、どのページを見たか」を検知します。また、アドエビスのパラメータが付いたユーザーの流入があると、広告クリックとしてアドエビスに報告します。 - コンバージョンタグ:
成果地点(サンクスページ等)にのみ設置します。これが発火することで「コンバージョンが発生した」とアドエビスに報告します。
前回のカリキュラムで学んだCookieは、このタグが発火することでユーザーのブラウザに付与されます。そして、広告クリック時とコンバージョン時のCookie情報が紐づくことで、同じユーザーとして判断され、広告成果の紐づけが行われます。
2-3.コンバージョン計測ロジックの選び方
アドエビスには、コンバージョン計測方法として「URL指定」と「ページID指定」の2つがあります。どちらで設定するかは、計測したい内容やサイトの構造によって決まります。
| 計測方法 | 特徴・メリット | こんなケースに推奨 |
|---|---|---|
| URL指定 | 計測サイトに共通タグを設置し、 アドエビスの管理画面上で「このURLに到達したらCVとする」と条件を指定するだけ。 サイト側のコード改修が少なく手軽に実装可能。 | シンプルにCV数だけを計測したい場合。 |
| ページID指定 | 計測サイトの成果地点に、共通タグとは別でコンバージョンタグを設置して計測する。 サンクスページのURLが変動しないSPA等でも正確に計測可能。 また、コンバージョン属性情報の取得設定も可能。 | URLが変わらないサイト構造の場合。 売上金額や会員IDといった「コンバージョン属性情報」も取得したい場合。 |
3.PDCA活用シーン
計測不備の「理論的」な切り分け
パラメータとタグの役割を理解していれば、よく起こる「数値がおかしい」というトラブルに対し、理論的な仮説立てと切り分けができるようになります。
ケース1:「クリックは発生しているのに、コンバージョンがずっとゼロのまま」
- 仮説:
クリックが出ている=パラメータ(名札)は正常に機能している。原因はタグ(センサー)側にある可能性が高い。 - アクション:
コンバージョンタグがサンクスページに正しく設置されているか、または「URL指定」の条件式(完全一致・含むなど)が間違っていないかを確認する。
ケース2:「コンバージョンは計測されているが、広告経由ではなくすべて『自然検索』や『ダイレクト』になっている」
- 仮説:
コンバージョンが発生している=タグ(センサー)は正常に機能している。原因はパラメータ(名札)の受け渡しにある可能性が高い。 - アクション:
広告媒体に入稿したURLをクリックし、LP到達時にURL末尾のパラメータ(argument/dmai)が消えずに残っているかを確認する。
ケース3:「媒体の管理画面とアドエビスの数値が大きく乖離している」
- 仮説:
タグの設置場所が不適切、あるいは重複して発火している可能性がある。 - アクション:
共通タグやコンバージョンタグが、指定のページ以外で誤って発火していないか、タグマネージャーの設定状況を確認する。
このように、仕組みを理解しておくことで「何が起きていて、どこを確認すべきか」が明確になり、無駄な確認工数を大幅に削減できます。
4.おわりに
本学習では、広告効果を正確に計測するための「パラメータ」「タグ」「Cookie」の役割について解説しました。
広告に付与した文字列(パラメータ)を、サイト内に設置したセンサー(タグ)が読み取り、足跡(Cookie)で過去の履歴と繋ぎ合わせる。この一連の連携が、アドエビスの正確なデータ計測を支えています。
次回は、実際の分析画面の裏側の仕組み「広告タブと全トラフィックタブの計測ロジックの違い」について学習します。これを知ることで、アドエビスのデータをどう読み解くべきかがより鮮明になります。





