間接効果と再配分CVのどちらを見るべき?

アドエビスには認知施策の評価に使われることが多い指標として、「間接効果」と「再配分CV」があります。施策の評価をする際に、どちらを見るべきなのかを迷われる方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事ではそれぞれの指標の違いと、どちらを見るべきかをケースごとに分けてご紹介します。

1.指標の違い

CVに至る直前にクリックされた広告の効果を「直接効果」とし、それ以前にクリックされていた広告、いわゆるCVをアシストした効果を「間接効果」と言います。ユーザーが下記のように複数施策に接触後にCVした場合、Yahoo!、Facebookには間接効果2.3がカウントされます。

1回のCVをCVまでの接触回数で割り振った値を「再配分CV」と言います。下記の場合は全部で4回接触しているため、各広告に1/4ずつ再配分CVがカウントされます。

2.間接効果と再配分CVのどちらを見れば良いか

例えば複数ユーザーが以下のようなCVフローをたどった場合、再配分CV、間接効果は以下のようになります。

広告Bは、再配分CVで見ると3つの広告の中で最も成果が悪いですが、間接効果(合計)で見ると最も良い成果となります。どちらの指標で評価するかは、広告Bに期待している役割で決定しておきましょう。

3.再配分CVを確認すると良いケース

費用対効果を加味した評価ができるため、基本的には再配分CVを確認いただくことをおすすめします。
特に、施策ごとに役割をはっきりと分けてはいないが、アシスト効果も加味した意思決定をしたいという場合、再配分CVで評価すると良いでしょう。

CVユーザーの接触回数が多い場合は一つ一つの施策の貢献度を低く、少ない接触回数でCVした場合は貢献度を高く評価できます。
ただし、突然再配分CVで報告すると、なじみのあるラストCVとは定義が異なるため受け入れづらい社内関係者もいらっしゃるかと思います。下記は受け入れていただきやすい活用方法です。

  • 最終的な結果報告はCV、CPAから変更せずに、日々の施策調整において再配分CV、TCPAをもとに意思決定を行う。
    ※この時、各媒体の間接的な貢献度も含めた基準を設定するため、「再配分CV数÷ラストCV数×目標CPA」で許容CPAを算出し、評価基準とする方法もあります。

4.間接効果を確認すると良いケース

施策の役割が、ユーザーに複数回クリックさせてサイト来訪を促し、最終的にCVさせることである場合や、CVユーザーの興味を引いてクリックされやすい媒体やクリエイティブなどを見つける際には、間接効果(合計)を利用すると良いでしょう。CVユーザーにラスト以外で接触されればされるほど高く評価できます。

接触回数が多いほど貢献度が高いという見え方になるため、実際はCVに貢献できていない接触が含まれている可能性もあります。そのような接触を過大評価しないようにするため、以下のような活用方法があります。

  • n回以上の接触は貢献していないと定義しておき、その回数に収まる間接効果のみ成果としてカウントする。
    例)ユーザーに4回接触していれば認知完了し、5回以上の接触は認知に影響していないという考えから、過大評価対策として間接2~5の合計をExcelなどで算出する。
  • 予備的に他指標を確認することで、クリックの質を評価する。
    例)直帰率、平均滞在時間、平均PV:クリック流入後、どれだけ検討しているのか

5.おわりに

間接効果や再配分CVは似たような指標かと思われがちですが、違いを知るだけでもデータの見え方が変わってくるのではないでしょうか。ぜひこの記事を参考に、間接効果を見るべきか再配分CVを見るべきか、考えるきっかけになると幸いです。

再配分CVを使った広告の評価方法について、別の記事でも紹介をしています。再配分CVを見る人はぜひこちらも読んでみてください。

再配分CVを使った広告の評価方法について

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