【レポート作成手順】CV時間をキーに基幹データと突合する方法

アドエビスで計測しているWeb上のCVポイントの先に、成約などの売り上げにつながる評価指標がある場合、どの媒体やキャンペーンからどのくらい成約につながったのかまで紐づけて見たいという方も多いのではないでしょうか。

成約情報を持っている基幹データとアドエビスのデータを突合する場合、コンバージョン属性情報としてCV時にアドエビスに会員IDなどを取得させている場合は、それをキーにして紐づけることができます。しかし、会員IDなどを取得させることが難しい場合もあるかと思います。
そのような時は、アドエビスで計測しているCVのCV時間と、同じく基幹システム側で取得しているCV発生時間をキーに突合をすることができます。

この記事では、CV時間で基幹データと突合する方法をご紹介しますので、属性情報を取得させることが難しいが、基幹データと突合したいという方はチェックしてみてください。
※コンバージョン属性情報での突合方法はこちらの記事を確認してください。

1.こんな方にオススメ

  • アドエビスのデータと基幹システムのデータを紐づけて見たい方
  • 基幹システムにCV発生時間のデータがある方
  • ユーザーごとにユニークな情報(会員IDなど)をアドエビスにCV属性として取得できない方

2.レポートフォーマットサンプル

今回ご紹介するのは、CV時間を使ってアドエビスのデータと基幹システムのデータを突合し、どの媒体から売り上げにつながったのかを可視化するためのレポートです。

例えばBtoB業界の場合、Web上の「資料請求CV」の後に商談があり、成約することで売り上げに繋がります。アドエビスのデータだけでは、どの媒体から成約が生まれているのかはわからないですが、基幹システムのデータと紐づけることで、成約につながりやすい媒体を見つけることができるため、施策改善の意思決定も変わっていきます。

作成難易度:中
作成目安時間:20分

3.レポート作成手順

(1)管理画面[広告>コンバージョン属性]から必要データをダウンロード

  1. 該当期間を選択
  2. 「項目切替」からレポートにしたい集計軸・表示項目を指定
    A:サンプルでは「CV名/CV時間」を指定
    B:サンプルでは「直接効果」を指定
    C:サンプルでは「媒体種別/広告ID」を指定
  3. 絞り込みをする場合は「フィルタ」からフィルタリングしたい項目を指定
  4. 「エクスポート」からデータ出力

(2)基幹システムから必要データをダウンロード

CVごとにCV発生時間が記載されているデータをCSVなどにダウンロード

(3)管理画面[広告>詳細分析]から必要データをダウンロード

  1. 該当期間を選択
  2. 「項目切替」からレポートにしたい集計軸・表示項目を指定
    A:サンプルでは「媒体種別/広告クループ1/広告グループ2」を指定
    B:サンプルでは「表示回数/クリック数/間接効果(合計)/初回接触/広告コスト/CPA」を指定
  3. 絞り込みをする場合は「フィルタ」からフィルタリングしたい項目を指定
  4. 「エクスポート」からデータを出力

(4)レポートの整形

(1)(2)で取り出したデータをExcelなどに貼り付け、アドエビスデータと基幹データをCV時間で突合するために、両データの表示を統一する。
サンプルでは、基幹データのCV時間は秒が表示されていないため、アドエビスデータのCV時間を、秒を切り捨てた値に変換する。

秒を切り捨てる関数
=TEXT(A2,"yyyy/mm/dd hh:mm")

基幹データ側に曜日が入っている場合は、曜日も削除する。

曜日を削除する関数
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A2, "(月)", ""), "(火)", ""), "(水)", ""), "(木)", ""), "(金)", ""), "(土)", ""), "(日)", "")

アドエビスデータの秒を切り捨てたCV時間と、基幹システムデータのCV時間をVLOOKUP関数で突合する。
※サンプルでは赤い項目がアドエビスデータの項目です

注意事項

  • 各ツールのタグ発火のタイミングにより、時刻が一致せずに紐づかないケースがあります。TEXT関数などで時間を調整いただくと紐づきやすくなりますが、調整した単位を超える差分(例:20時33分58秒と20時34分02秒)は紐づかないため、目視での紐づけをしてください。
  • 同一時刻で発生したCVについては正しく紐づけがされない可能性があります。

ピボットテーブルを組み、広告IDごとの成約数が判別できるレポートを作成する。

広告IDをキーに、ピボットしたデータと(3)のデータを突合する。

4.おわりに

CV時間でも、このように基幹データと突合することが可能です。しかし、タグの発火タイミングによってCV時間がズレてしまい紐づかなかったり、同一時刻で複数CVが発生した場合には正しく紐づけができなかったりするので、コンバージョン属性による突合のほうが正確に紐づくという点で、おすすめです。

しかし基幹データと紐づけることで、CV数やCPAでの評価ではなく、成約率など売り上げに繋がるデータをもとに媒体を評価することができるため、CV時間を基幹データでも取得できている場合は、ぜひ基幹データと紐づけた評価をしてみてください。

アドエビスデータのエクスポートについては、登録した条件で定期的にエクスポートしてくれる「データエクスポート」機能の用意もございます。
手動でのエクスポートよりも工数が削減できるため、ぜひこちらもご活用ください。

関連記事をみる