必読!アドエビス活用までの基本ステップ
アドエビスの初期設定が完了し計測データがたまったら、いよいよアドエビスを活用していくフェーズに入ります。しっかりと活用していくためには、基本的な指標の定義や分析方法を把握しておくことが必要です。
この記事では、指標の定義や分析方法を紹介しています。ステップによっては短い動画で案内しています。初期設定が完了した方や、新しくアドエビスを活用することになった方は、記事と動画を用いてアドエビスの活用までの流れを学習し、実践していきましょう。
1.STEP1 指標の意味を理解しよう!
アドエビスにはアドエビス独自の指標をご用意しています。独自の指標がどんな意味を持っているものなのか、どういうときに確認するとよい指標なのかを理解して、分析に活用していきましょう。
1-1.アドエビスでのデータの持ち方
アドエビスのデータの持ち方と計測の仕組みを説明します。具体的にデータの持ち方を把握していると、活用する際の理解がスムーズになりますので、ぜひ確認してみてください。
計測の仕組み
アドエビスに広告登録した際に発行される、パラメータ付きの入稿用URLをユーザーがクリックし、ランディングページでアドエビスの共通タグが発火すると、Cookieが発行され、クリックが計測されます。
CVページに遷移した際に共通タグが発火し、CVページとして設定したURLやページID指定タグによってCVが計測されます。クリックからCVまでCookieを保持することで、ユーザーごとの行動履歴が蓄積されます。
また、プランによっては広告以外のチャネルの自然検索やブックマークなどからの直流入、外部サイトからの流入も計測ができます。ランディングページでアドエビスの共通タグが発火した際に、リファラー情報を読み取ることで、どのチャネルからの流入かを判別しています。
1-2.指標の定義
CV関連指標の定義を説明します。必ずすべての指標を利用しないといけないわけではありません。ただし、場合によっては仮説検証のために必要になることもありますので、定義を知っておくとよいでしょう。
- 初回接触...最初に接触された広告に1カウント
- 間接効果...ラストクリックよりも前に接触された広告に1カウント
- 再配分CV...接触した広告に1CVを分配した貢献度
- TCPA(Total CPA)...広告コスト÷再配分CV
再配分CVを使った広告の評価方法や、間接効果と再配分CVのどちらを見ればいいかについて記載した記事があるので、あわせてそちらも確認してみてください。
2.STEP2 画面操作を習得しよう!
指標の定義や計測の仕組みが理解できたら、次は画面操作を習得しましょう。見たいデータがどの画面で確認できるのか、前月と今月の成果を比較したデータはどうやって見るのか、など、活用していくうえでは欠かせない内容です。
2-1.広告と全トラフィックの集計の違い
アドエビスには「広告」と「全トラフィック」の2つに大きく画面が分かれています。「広告」では広告クリックからの流入のみのデータを集計しており、「全トラフィック」では広告クリック以外の自然検索などの他のチャネルも含めた、すべでのデータを集計しています。
そのため、CV(直接効果)の付く媒体が画面によって異なります。
関係者間で使用する画面やデータを抽出元となる画面の認識合わせをしておくと良いでしょう。
2-2.共通機能(カレンダー、項目切替、フィルタ、ビュー、エクスポート)
全画面共通で画面右上に共通機能があります。データを表示する期間を変更したり、前月と当月などの指定した期間でデータを比較することもできます。
オススメは「ビュー」機能です。項目切替やフィルタの設定を保存しておくことができ、ボタン一つで保存した設定に切り替えることができる機能です。ビューの設定方法は下記動画で1:55から説明していますので、チェックしてみてください。
2-3.カテゴリ分析画面
施策ごとの成果を「広告グループ2」までの粒度で確認ができる画面です。施策を横並びで比較したり、過去データと期間比較することも可能です。
2-4.コンバージョン属性画面
コンバージョン属性画面はよく使われる画面の一つです。コンバージョン属性画面は一つ一つのCVごとにデータが表示されます。各CVユーザーがどのような施策に接触してきたのかを確認できます。
また、CVユーザーの属性情報を反映させる設定をしていれば、会員IDや売上金額、年齢といった情報も合わせて経路分析ができます。
属性情報の取得設定はこちらを確認ください。
コンバージョン属性画面のデータを活用すると、CV後の成約や継続購入といったデータで、施策を評価することもできます。CV後のデータで施策を評価するためには、アドエビスと基幹システムのデータ突合が必要になります。
前提として、突合する際のキーとなる会員IDなどの情報をアドエビスにCV属性として取得しておく必要があります。アドエビスのコンバージョン属性画面のデータと、顧客データを管理している基幹システムのデータを出力し、Excelなどで突合させて集計します。
突合方法はこちらの記事を確認してください。
3.STEP3 データを分析しよう!
アドエビスの運用の一例を紹介します。毎日の進捗確認、週次や月次の施策比較、改善アクション後の結果検証の際にアドエビスのデータを確認することが多いです。
各ステップでのオススメ画面を動画で紹介しています。
以下にて分析例をいくつかご紹介します。操作の練習も兼ねて、自社の画面で以下実施してみましょう。
- 1、2週間データを貯めて、様々な角度から改善or悪化の要因を探ろう
各媒体のクリック数やCV数を見たり、媒体ごとで確認しましょう。また、「広告グループ1」や「広告グループ2」などの少し細かい粒度で確認してみると、訴求単位やターゲット単位でみることができるので、改善や悪化の要因を分析しましょう。
使用画面:カテゴリ分析
- CVの目標達成状況を確認しよう
目標と実際のCV数を比較し、達成ペースで進んでいるのかどうかを確認しましょう。ダッシュボード画面では目標を登録することで、目標までの達成度が一目で確認できます。
ダッシュボードで全体の目標進捗を確認した後で、カテゴリ分析画面で各媒体でのCV数を確認する流れがオススメです。
使用画面:ダッシュボード、カテゴリ分析
- 前週や前月データと比較して、改善or悪化を確認しよう
カテゴリ分析画面のカレンダーから、期間比較をONにしてデータを比較しましょう。改善したのか、悪化したのかを矢印で表示してくれるので、変化がわかりやすいです。
使用画面:カテゴリ分析
- CVユーザーの詳細データを活用しよう
全体のCV達成状況や媒体ごとのCV数を確認するだけでなく、コンバージョン属性画面で一つ一つCVごとの接触経路からユーザーの行動の背景を仮説立てすることで、施策改善に活かせることもあります。また、会員IDなどの属性情報を取得していればCRMデータと突合し、CV後のデータも含めて改善や悪化の要因を探っていくと、予算アロケーションのヒントが見つかることもあります。
4.STEP4 分析結果から改善アクションを実施しよう!
データを分析したら、その結果から改善アクションを検討して実施することができるようになります。ここでは改善ポイントの検討例をご紹介しますので、参考にしてみてください。
改善ポイントの検討例
改善ポイントを検討する際は、下記のロジックツリーのように指標を分解することを意識すると良いです。CV、CPAはクリック、CVR、インプレッション、CTR、CPCに分解できます。改善対象の施策において、ボトルネックになっている指標の改善アクションを検討しましょう。改善アクションについては「リスティング広告 ロジックツリー」と検索すると記事がたくさん出てくるので、一度チェックしてみると良いかもしれません。
予算アロケーションの考え方の例
月初に次月の予算調整をする際や、改善のしようがない成果の悪い施策がある場合、予算アロケーションを検討されるときの考え方の一例を紹介します。
まず前月比で数値を確認し、コストの増減とCPAの増減から強化対象、抑制対象のあたりを付けます。季節要因がある場合など、前月とは比較できない際は前年同月データと比較します。
下記の例では、媒体Aは3月に予算を増やしましたがCPAは改善されており、よい結果です。媒体Bは予算を減らした割にCPAは悪化しており、良くない結果でした。
そのため、来月の予算方針として媒体Aは増やし、媒体Bは減らすことにします。
方針が決まれば、まずは来月予算を今月と同じ予算割合で各媒体に割り当てます。そこから先ほど決めた増減の方針や、前年同月データより予算を確定します。
例では媒体Aの予算割合が44%、媒体Bの割合は33%です。そこから先ほどの方針に合わせて予算を動かすように検討し、前年同月の予算を参考にして配分を決定します。
予算アロケーションの考え方は企業によって異なりますので、もしお悩みの場合は上記を参考にしたり、カスタマーサクセス(adebis_success@ebis.ne.jp)にご相談ください。
5.STEP5 社内に結果を報告しよう!
施策実施~分析~改善アクション~検証結果ができたら結果を社内へ報告しましょう。アドエビスの数値を使って報告することで、アドエビスの価値浸透にも繋がります。
アドエビスの活用には、サポートサイトや本ナレッジサイトを使いこなすのもポイントです。アドエビスユーザー限定のSlackコミュニティ、アドエビスの「わ」では、サイトには載っていない活用情報なども投稿されていますので、あわせてコミュニティに参加することをオススメします。