【アドエビスのうらが「わ」】ACM開発ヒストリー~第6話 まず、話すことから始めた~

弊社の新サービス「AD EBiS Campaign Manager」が、2025年5月に正式リリースとなりました。
構想から約3年、リリースに至るまでのストーリーを公開することでプロダクトへの愛を感じていただき、そして製品開発を行う皆様の参考になればと思い全15話をお届けします。

【第6話】 吉本 啓顕(執行役員)がお届けします

合宿での任命を受け、自宅に戻る電車の中では、ずっと頭の中がフル回転していました。
なぜ、自分たちは新規事業に取り組むのか。
なぜ、マーケティング・キャンペーン・マネジメント(MCM)なのか。
その理由を、自分の言葉で何度も整理しながら帰宅したのを覚えています。
「何から始めればいいか分からない」という感覚は、意外とありませんでした。岩田さんとの議論の中で、すでに課題の仮説や方向性はある程度描けていたからです。まずやるべきは、この仮説を仲間と共有し、再定義していくことだ。そう思っていました。

最初に声をかけたのは、いつもの仲間でした

翌日、私はまず、企画メンバーに声をかけました。
藤川、加藤、笹井 ──
全員が新卒で入社し、私とともにプロダクト開発チームとして動いてきた仲間です。
役職も肩書きも関係なく、本音で話せる関係性がそこにはありました。
夜な夜な、サービスの未来やキャリアのことを語り合ってきた同志。
今振り返ってみても、このチームがいなければ、絶対にこの挑戦は実現できなかったと断言できます。

【チームMTGの様子】左上:藤川、右上:吉本、左下:加藤、右下:笹井

伝えたこと、返ってきた言葉

最初の対話では、MCMの思想と、自分たちのチームがアドエビスに次ぐ“事業の柱”をつくるプロジェクトに挑むのだということを、私の言葉で伝えました。返ってきたのは、いくつもの前向きなリアクションでした。
「MCMって何?」
「アドエビスとは切り離すの?」
「具体的にはどんなことをやるの?」
そんな質問が次々と出てきましたが、「難しいんじゃないか?」というネガティブな声は一切ありませんでした。
そして何より嬉しかったのは、誰かがふっと口にした「やりましょう!」という一言でした。その瞬間、私はひとりではないと感じました。
そして、自分たちで何かを変えていかなくてはいけないという思いは、皆の中に共通してあったのだと気づきました。

岩田さんの“宣言”が支えになった

このメンバーとの対話を終えたあと、私は岩田さんにお願いして、改めてこのプロジェクトの意義をチーム全員に直接伝えてもらいました。
これは単なる思いつきではなく、「会社としての覚悟を持った挑戦」であるということ。
そして、長期戦になることがわかっていたからこそ、最初のスタートラインで目線をしっかりと揃えておく必要があると考えていました。
その場で何かが劇的に変わったわけではありません。けれど、岩田さんの“宣言”が、私たちの腹を決めさせてくれました。
あのときの言葉は、時間が経つほどに効いてきました。
この3年間、誰一人として離脱せずに走り切れたのは、あの“目線合わせ”があったからだと、今ならはっきりと言えます。


次回予告|「プロセスって、何ですか?」──最初の壁は“言語化の困難さ”だった

MCMという構想をプロダクトに落とし込むために、私たちはマーケティング現場の課題を捉えようと、顧客ヒアリングを繰り返していきました。
けれどそこで直面したのは、思いのほか手強い、“プロセス”という言葉の曖昧さでした。
「次に活かす」が難しいマーケティング──。
私たちは、その構造をどう言葉にし、どんな仮説を立てていったのか。
迷走と混沌の中から見えてきた最初の図式化の試みと、岩田さんのフィードバックが、次のステップへの転換点になっていきます。

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