成果の出るクリエイティブへ改善するために必要な考え方と評価方法とは!?

Webの広告運用において、バナー等のクリエイティブ制作は効果最大化のために重要ですが、デザイン面のアウトプットで優劣を付けられてしまうことがあります。
そこで、今回はデザイン面ではなく、広告運用に起こりがちな問題点からクリエイティブ制作時に重要なポイントを整理し、クリエイティブ評価のための指標や可視化するためのツール比較、分析例を交えて、どのようにクリエイティブ評価をし、広告クリエイティブの効果を最大化させていくかをお伝えします。

1.はじめに

Webの広告運用において、バナー等のクリエイティブ制作は効果を最大化させるために最も重要な仕事の一つです。
予算規模によっては短期間で数多く制作し、成果を出さなければなりません。

しかし、クリエイティブ制作実務まで担当しているWebマーケターは少なく、社内外のデザイナーに制作を委託されている方が多いかと思います。
その際、本質から外れたデザイン面の話に議論が発展してしまい、デザイナーや関係者と話が嚙み合わず、デザインのアウトプットに左右されてしまった経験はないでしょうか。
Webで見やすいフォントサイズ、効果的な色の配色といった最低限の知識は必要です。

ですが、今回はデザイン面以外でのクリエイティブ制作の考え方と、客観的な数値による成果可視化の手法をお伝えします。
非デザイナーでもクリエイティブのPDCAサイクルを素早く回せることを可能にし、感覚だけに捉われない広告運用を目指しましょう。

2.広告運用時に起こりがちな3つの問題点

下記に記載している3つの問題点は、広告実施時に起こりがちな問題です。
訴求対象となるサービスや商品については、STP分析やポジショニングマップ等、市場や競合を分析した情報が事前にあると思いますが、マーケティング担当としての深堀りができておらず、カスタマージャーニーマップを描けていないことがあります。
また、企画段階で費用対効果の適切な判断をする準備が整っていない場合もあります。

3.クリエイティブ制作時に重要な3つのポイント

前述の広告運用時に起こりがちな問題点を踏まえて、クリエイティブの制作時には次の3点が重要です。
まずは「ニーズ調査」「STP分析」「ペルソナ分析」等を経て、ターゲットを明らかにし、そのうえで具体的に達成したい内容を明示して、目標を設定しましょう。
また、過去に類似したターゲットや目的で実施していないかの確認も必要です。
過去の実施内容を反映させることによって、効率的・効果的にクリエイティブを制作することが可能です。

4.コミュニケーション設計

以上のことを踏まえて、コミュニケーション設計をします。コミュニケーション設計は、マーケティング活動を具体的な施策に落とし込むための戦略的なアプローチです。
「誰に、どの情報・コンテンツを、どのタイミングで提供するか」を計画し、顧客に期待通りの行動を促すための道筋を設計する取組です。売上向上やブランディング、認知拡大、リピーター獲得など様々な目的にも活用できます。

5.訴求軸の見つけ方と重要性

広告の訴求軸とは、広告で伝えるべき主要なポイントやメッセージのことです。製品やサービスの魅力・特長を強調し、ターゲットに訴えかけるためのキーメッセージになります。広告文言やデザインに組み込まれ、広告効果を高めるために重要です。
訴求軸は、広告を作成する際にターゲットや目的設定をし、ターゲットのニーズや製品特長を考えて設定します。
ニーズに合った特長やメリットを見つけることが重要です。明確な訴求軸は広告メッセージをクリアに伝え、印象づけることができます。訴求軸の選択や調整によって、クリック率やコンバージョン率などの広告パフォーマンス向上に役立てることができるのです。

6.訴求軸の種類

以下は代表的な8つの訴求軸になります。訴求軸を選ぶ際はターゲット属性、競合、製品やサービスの特長を考慮しましょう。
コミュニケーション設計を実施した上で適切な訴求軸を選択するようにします。

7.広告クリエイティブのPDCAと評価指標

訴求軸が決まったら、デザインを制作します。例えば、すでにサービスを知っている「30代女性・顕在層向け」に「今だけ0円のお試しキャンペーン」を実施する場合、「今だけ」を強調する「限定訴求」と「30代女性」を象徴するデザインを制作することが重要です。
コピーで全てをテキストで表現するのではなく、図やイラストを使用することで、情報をわかりやすくイメージさせることも効果的です。
広告運用後はターゲットと目的に合わせた指標で評価し、PDCAをまわせる環境を作ることで再現性あるクリエイティブになります。
また、広告費に対する売上や利益の費用対効果まで把握できると、広告効果の最大化にも繋がります。

8.アドエビスを使った広告クリエイティブの評価例

広告クリエイティブ評価の把握には、訴求軸やターゲット軸での評価が重要となります。アドエビスではそれらを定義して設定することで、検索条件から見たい軸で分析することが可能です。
また、間接効果やTCPAなど、クリエイティブ評価に必要な指標で分析できるため、正しい評価を行うことができます。

以下は業界ごとに訴求内容を変更したクリエイティブを制作した事例です。

アドエビス管理画面での確認方法

(1)広告登録時、広告グループ1に「セグメント」、広告名に「訴求軸」を登録する。
(2)管理画面[広告>詳細分析]にて必要データを選択
 ①該当期間を設定
 ②「項目切替」から表示したい集計軸・表示項目を指定
  A:サンプルでは媒体種別、広告グループ1(セグメント)を指定
  B:サンプルでは「表示回数/クリック数/間接効果(合計)/CV(合計)/広告コスト/CPA/TCPA」を指定

9.まとめ

本記事ではクリエイティブ単位での広告運用時に意識すべきポイントについて紹介をしました。
商材に合わせた訴求軸の設定をし、運用後にはしっかりPDCAをまわせる環境を整えることが重要になってきます。アドエビスを使うことで、PDCAをまわすのに必要な評価指標を確認することができますので、ぜひ試してみてください。

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