粗利15%アップ!広告管理画面では見抜けなかった“売上貢献広告”の見極め方

トラベル・スタンダード・ジャパン株式会社 について
海外旅行の知識・経験豊富な「旅のエキスパート」が、お客様にぴったりの旅をご提案。旅のあらゆる要望にお応えする海外旅行専門のオンライン旅行会社です。「ツアーがなければ作ります」を掲げ、Webサイトに掲載するツアーはすべてアレンジ可能。安さだけではない上質な時間を提供することを大切にしています。
会社サイト:https://www.travelwith.jp/

1.こんな方にオススメ
- 再配分コンバージョンをもとに広告予算最適化を図りたい方
- 広告の投資判断に迷いを感じている方
2.これまでの運用や課題
会社の事業内容や運営体制について教えてください
当社は海外旅行に特化した旅行会社です。
実店舗は持たず、Webサイトを通じてツアーを提供しています。全てのツアープランを、お客様一人ひとりに合わせてご提案しております。 ヨーロッパ、アメリカ、東南アジア方面などの中・長距離路線に特化したツアーラインナップが特徴です。
社内は予約対応を行うコールセンター部門と、企画・仕入・商品造成(=旅行プランの設計)を担う企画部門、アルバイトを含めた各部門の業務を手伝うサポート部門の3部門で構成されています。
私は商品企画・仕入の管理に加え、主にWeb広告、SNS、LINEの運用などデジタルマーケティング全体の責任者も担っています。
広告のKPIはROI、中間指標としてCPAも確認しています。
アドエビス導入前、広告運用でどのような課題や悩みがありましたか?
大きくは3つの課題を抱えていました。1つ目にGA4の使いにくさ、2つ目にcookie規制による計測精度の低下、3つ目は潜在層向け媒体のラストクリック評価の限界です。
Googleアナリティクス(UA)からGA4へ移行に伴うUIが変更され、非常に使いにくいと感じていました。一度はGA4をなんとか使いこなそうと外部業者にレポート作成を依頼したこともあったのですが、レポート修正対応の柔軟性やレポートの視認性が課題で、仕様の追加や変更には手数料がかかることがネックでした。
そこで自社分析体制の構築に向けて他の有料ツールを導入し、ユーザー数・直帰率・CVRなどの基本指標を可視化できるようになりましたが、新たな課題も発生しました。当時導入していたツールの、コンバージョンまでのユーザーの経路を可視化できる機能を使うと約半分が 「direct」 または「不明」として計測されてしまう点です。 これはcookie規制によってcookieが分断されることによって生じるもので、ユーザーと接触のあった広告経路を正しく判断できずに、計測精度に限界を感じていました。
さらに、検索広告に依存した広告運用にも限界を感じていました。従来の広告運用では、ラストクリックを獲得した媒体をもとに予算配分していて、検索広告だけ予算が膨らんでいくことに、投資判断上の課題を感じていました。
あわせてコロナ明け以降、海外旅行需要が回復し、競合も増える中で検索広告のCPC・CPAが上がっていたため、認知広告など検索広告以外の広告への注力が必要となっていました。特にSNS広告などの潜在層に向けた認知広告は即時コンバージョンに繋がらないことは分かっていたため、ラストクリックだけでは把握しきれない広告の間接的な貢献度も評価したいと考えていました。
アドエビスを導入していただいた決め手を教えてください
数々のツールを比較検討する中で出会ったのが「アドエビス」です。とはいえ、最初に話を聞いた際には、広告の分析機能が充実していると感じる一方で、自分のツール活用度にコストが見合うかの判断がつかず、採用を見送りました。
しかし、その後も有効な代替ツールが見つからず、ちょうどCookie規制が注目されるタイミングでもあり、現状のツールではユーザー行動が何も分からなくなってしまうのではないかという危機感もありました。そこで、 「 長期的に見てもアドエビスのようなCookie規制に対応した計測精度の高いツールが必要だ」と再検討することに。Web集客の規模が拡大し、チャネルや予算も増加していたことも後押しになりました。
導入の決め手になったのは、ユーザーのコンバージョンまでの経路を可視化し、広告の貢献度(間接効果)まで可視化できる「再配分コンバージョン(※1)」機能と、再配分コンバージョンを利用した広告媒体ごとの適正コストを算出する「コストアロケーション分析」の機能です。認知施策の広告を適切に評価し、コストアロケーションする機能はまさに私たちが求めていたものでした。
※1 再配分コンバージョンとは
コンバージョンに至るまでに接触した広告に1コンバージョンを分配することで、コンバージョンに貢献した広告を全て評価できるアドエビス独自の指標です。たとえば、コンバージョンに至るまでに記事広告、Facebook、Yahoo!、Googleの4つに接触していた場合、1コンバージョンを分配すると「記事広告:0.25CV、Facebook:0.25CV、Yahoo!:0.25CV、Google:0.25CV」となり、全ての広告の評価が可能になります。
3.アドエビスを導入したことによる変化と活用
アドエビスをどのように活用されていますか?
導入後、最も活用しているのが「コストアロケーション分析」です。
アドエビスの「コストアロケーション分析」では、単に「どの広告で成果が出たか」を見るだけでなく、広告コストに対してどれだけ効率的に再配分コンバージョンを獲得できたかをグラフで把握できます。広告コストの何%を投じて、再配分コンバージョンの何%を獲得しているのかが一目でわかるため、効率の高い施策と見直すべき施策を明確にできます。

現在の広告予算は、検索広告やディスプレイ広告を軸にしつつ、SNS広告、ネイティブ広告、動画広告といった認知広告を効率よく配分しています。コストアロケーション分析が特に効果を発揮するのは、認知広告への予算配分を見直す場面です。当社では2週間ごとにコンバージョン実績を分析し、獲得件数の少ない媒体から多い媒体へと予算を再配分しています。
広告以外にも、LINE公式アカウントを活用した施策でアドエビスを活用しています。LINEメッセージにパラメータを付与することで 各SNS媒体同様にアドエビスで計測していなければ気づかなかった効果を発見することができました。
これはユーザー体験の向上にも繋がっていて、広告以外の施策でもアドエビスを活用できているのはうれしい誤算です。
さらに、媒体ごとの成約率分析や最終接触媒体の傾向分析もアドエビスで実施しています。例えばとある媒体では管理画面上では成果が良く見えるものの、実際には投資を増やしても成果が伸びづらいといった傾向も把握できるようになりました。 分析結果に基づく媒体ごとの投資判断が明確になったことで、「この広告を続けて良いのか」と迷うことが激減しました。
基幹データとの突合方法はこちらをご覧ください。
アドエビス導入後の成果についてご紹介ください
アドエビスを導入して約1年が経過しました。
現在、コンバージョン数自体は横ばいですが、アドエビスによって、コンバージョンに繋がる広告媒体を見極め、広告運用の効率が格段に向上したことで単価の高いユーザーが増加。結果として全体の粗利が前年同月比で15%増加しています。
また広告予算も以前の広告費に比べ150%増額 し、それに見合う効果をしっかり得られていると感じています。
また、アドエビスの再配分コンバージョンを用いた評価により、認知広告のようにラストクリックで成果が見えにくい媒体でも、その貢献度(間接効果)を正しく把握できるようになった点は大きな成果です。その他にも動画広告のように、媒体側の管理画面では動画視聴=コンバージョンと判定され、実際より成果が高く見えてしまうケースもありますが、アドエビスを通じて「本当に申込みに繋がっているか」を精緻に確認することで、誤った予算配分を防げています。
アドエビスを活用して今後どのようにマーケティングを展開されていくのか、展望を教えてください。

アドエビスの強みは、Cookie規制に影響を受けない高精度な計測と広告媒体ごとのコンバージョンへの貢献度(間接効果)を正確に把握できる点にあると思います。GA4では捉えきれなかった成果が見えるようになり、次の施策への判断がしやすくなりました。今後のマーケティングにも欠かせない、非常に有用なツールです。
その上で、私はマーケティングツールは導入して終わりではなく「どう使いこなすか」が非常に重要だと考えています。だからこそツール選定時には機能面だけでなく、導入後のサポート体制も重視しました。アドエビスはマニュアル提供だけでなく、自社の課題に応じた具体的な活用方法まで丁寧にレクチャーしてくれます。アドエビスのサポート対応は迅速なので、非常に心強い存在となっています。
今後は分析を強化し、媒体ごとの売上や顧客単価も加味したROAS分析に力を入れていく予定です。さらに最近、アドエビスのサポート担当の方からデバイスやブラウザを横断してユーザーデータを計測できる「クロスデバイス分析機能」について教えてもらいました。この機能を活用すればユーザーの行動をより広く捉えられそうなので、こちらも今後積極的に活用していきたいと考えています。
4.おわりに
いかがでしたでしょうか。今回はトラベル・スタンダード・ジャパン株式会社様での再配分コンバージョンをもとに広告予算の配分見直し方法をご紹介いたしました。
旅行会社でのアドエビス活用事例ではございますが、再配分コンバージョンをうまく活用できていない方など、業界を問わず参考になる内容だと思います。
自社でも活用してみたいと思われた方は、ぜひ参考にしてみてください。

トラベル・スタンダード・ジャパン株式会社

統括マネージャー
吉澤 誠一 様
2014年にトラベル・スタンダード・ジャパン株式会社へ入社。パッケージツアーの商品企画、仕入チームの北中南米・オセアニア方面を担当。2022年以降は全てのWeb広告を内製化し、1人で運用・管理を担う。現在はLINE公式アカウントの運用・管理、SNS施策の実行まで手広く手がけながら、企画・仕入チームの支援も行っている。
関連記事をみる
-
広告予算・講座申し込み数が約2倍に!成果を生んだのは、「資料請求→申込」の転換率をもとにしたCV目標設計
株式会社キャリカレ
-
約270件のCVが欠損していた!?来店ビジネスで機械学習・効果検証を加速!株式会社デジタルアイデンティティ様【クリニック事業】のCV補完事例
株式会社デジタルアイデンティティ
-
新規ユーザーからの売上が1.5倍に!“見えない効果”を可視化し、媒体の役割を見直した広告改善プロセスとは
株式会社イーエムネットジャパン
-
CPA20%改善の理由とは?人材業界で成果を出した“実成約ベース”の広告運用
ブルースクレイ・ジャパン株式会社
-
CV数が1.3倍に!GA4ではできなかったWeb × オフライン統合評価をアドエビスで実現
インターノウス株式会社
-
売上3倍に貢献!コンバージョンフローを活用した分析方法とは?
クラシノ株式会社