CVに繋がるキーワードの分析方法とは?Google Search Console連携で探るSEO改善の可能性

シックスセンスラボ株式会社様

シックスセンスラボ株式会社様

https://www.sixthsenselab.jp/

この記事では、CVユーザーの流入経路を確認することでSEO記事の改善を試みている、シックスセンスラボ様の事例をご紹介します。

シックスセンスラボ様では、「Google Search Console連携」を設定し「検索ワード」を含むデータを確認されています。まだまだ意思決定に至るにはデータが必要とのことではありますが、想定している改善方法までお話しいただきました。
「検索ワード」の見方に迷っている方はヒントにしていただける内容ですので、ご参考ください。

※以下、Google社のSearch Consoleは「Search Console」と記載しています。

1. こんな方にオススメ

  • CVユーザーの興味を把握したい
  • 一画面で、検索された可能性のあるキーワードと流入ページを並べて確認したい

2. Google Search Console連携で探るSEO改善の可能性

2-1. SEO記事の評価における課題

Google Search Console連携の利用前は、SEO記事の評価において以下の課題がありました。

  1. 集客につながるキーワードは分析できているが、そのキーワードで流入後にCVされたかまでは把握できず、CV観点での記事の良し悪しが判断できない
  2. GA4では流入ページのフローを可視化できていないため、ユーザーの行動変容を加味した記事の改善に至らない

1) 集客につながるキーワードは分析できているが、そのキーワードで流入後にCVされたかまでは把握できず、CV観点での記事の良し悪しが判断できない

SEO記事の評価をする際は、Search Consoleでサイト全体および注力記事のURL単位で、クエリや掲載順位の確認をしています。

ただし、Search ConsoleではURLやクエリ単位の表示回数やクリック、掲載順位といった「集客」に関する指標は確認できますが、「CV」に関する指標は確認できません。

また、各ページ×クエリのデータを一気に見られず、フィルタでURLを都度変更する必要がある点は少し手間だと感じています。

▼Search Consoleでのページ別クエリ確認イメージ

※アドエビスサイトのイメージです。

また、アドエビスでは毎日広告の成果を確認しており、GA4はアクセス解析に利用しています。

GA4では、どのページを通った後にどれほどCVされたか、といったデータを確認しています。ただしGA4でCVへの貢献度の高いページが分かっても、ユーザーがどのキーワードで検索し、そのページへ流入したのかは分かりません。

▼GA4でのデータ確認イメージ

2) GA4では流入ページのフローを可視化できていない

GA4では上記のデータを確認しているので、CVの直前に流入したSEO記事は分かっても、初めてのサイト流入のきっかけとなった記事は把握できていませんでした。

1) 2) の内容から、サイト集客数を増やしたい場合はSearch Consoleの指標で注力すべきページやキーワードを判断できます。ただし、CVに至るまでに通るページやキーワードの判断はしづらいため、CVを増やすという目的に対してはSearch Consoleを上手く活用できませんでした。

2-2. Google Search Console連携により見えたもの

Google Search Console連携を利用し始めたことで、CVユーザーの流入ページを、検索ワードと並べて一画面で確認できるようになりました。

初回接触からCV直前までに流入したSEO記事やランディングページのデータをフローの形式で確認できるので、ユーザーの興味関心の想像がしやすくなりました。

また、Search Consoleでは順位が低いキーワードが、実はCVに至るキーワードなのかもしれないという発見もありました。これはアドエビスと連携したからこそ見えたものであり、Search Consoleのみでは気付けませんでした。

ユーザーが検索した可能性があるキーワードは、今後SEOの注力ワードの検討に活かしたいと考えています。

※仕様における注意点※

Google Search Console連携の仕様上、「検索ワード」はユーザー単位ではなく、日付×URL単位でSearch Consoleのデータと照合しています。照合した結果、Search Console側で1つのURLに対して複数のクエリデータがあった場合、原則クリック数が1位である検索クエリを、アドエビス側に「検索ワード」として反映しています。
※詳細はこちら

そのため、「検索ワード」は「CVユーザーが検索したかもしれないキーワード」という位置付けでご確認ください。

2-3. データの確認方法

コンバージョン属性画面にて、チャネル、ランディングページURL、検索ワード等を表示させます。
データ出力後、Excel上で自然検索の検索ワードが見やすくなるように加工しています。

※データはダミーです。

ユーザーがどのようなページをたどってCVしたのか検索ワード(「名称」に表示される)も含めて確認することで、ユーザーの興味を傾向として掴めると感じています。 (仕様における注意点はこちら

≪作成方法≫

作成難易度:低
作成目安時間:30分

(1) 管理画面[全トラフィック>コンバージョン属性画面]から必要データをダウンロード
  1. 「カレンダー」ボタンから該当期間を設定
  2. 「項目切替」から「チャネル、ランディングページURL、検索ワード、カテゴリ」を指定
  3. 「フィルタ」からGoogle Search Console連携「反映する」、表示チャネル「自然検索」に絞る
  4. 「エクスポート」からデータ出力
(2)Excel上で整形

チャネルが「自然検索」の「ランディングページURL」や「名称」(=検索ワード)のセルを着色し、一目で見やすくなるよう整形する。

2-4. 今後の展望

6月に設定し、まだSEO記事の改善に活かすにあたり十分な期間のデータを貯められていないと感じるので、今後も引き続きモニタリングしていく予定です。
長期間データをためることで、記事の改善に至るデータが見えてくることを期待しています。

ユーザーが興味を持つキーワードが判断できたら、その後の改善方法としては以下を想定しています。

  • SEOの注力ワードとして設定し、記事を作成する
  • CV数向上への即効性を持たせたい場合は、リスティング広告などの注力ワードに設定し出稿を増やす

3. おわりに

今回ご紹介したのは、Google Search Console連携によりCVユーザーの流入ページを検索ワードと並べて一画面で確認できるようになり、分析における新たな観点を得られたという事例でした。

自社のデータでも見てみたいと思われた方は、ぜひ一度Google Search Console連携をご設定ください。

シックスセンスラボ株式会社

https://www.sixthsenselab.jp/

取締役 古堀 俊行 様

2002年にウェブサイト制作会社を設立し、検索上位対策(SEO対策)の取組みを始める。2011年にGooogle広告認定資格者を取得し、多くの企業のGoogle広告の運用を支援。2016年よりシックスセンスラボ株式会社に参画し、現在もデジタル広告運用やコンテンツのSEO対策に携わっている。

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